お盆とは何で宗派(浄土真宗・真言宗・曹洞宗)による違いはあるの?
こんにちは、トレンドボーイです。さて皆さんは、今年のお盆の時期はどのように過ごされる予定ですか? 長期のお休みを取れる方などは、実家に帰ってお墓参りをされる方が一般的かと思いますが、いずれにしても、この時期にご先祖様の霊が帰って来るとも言われているので、絶対に外せない行事の一つですよね。
ちなみに、このお盆の時期というのは、各宗派によって過ごし方も様々なようですが、ではそれぞれでどのような違いがあるのか、その辺が気になる所ではないでしょうか? それと、そもそもお盆とは何ぞやという部分についても、今一度詳しく知っておきたい所ですよね。
そこで今回は、そもそもお盆とはどういった行事なのか?という部分を始めとして、その他にも、浄土真宗・真言宗・曹洞宗といった各宗派によるお盆の過ごし方の違いについて、詳しく調べて見ることにしましたよ!
この記事を読んで頂くと、お盆の基礎知識が分かるだけでなく、それぞれの宗派のお盆の迎え方などについて深い部分で分かると思いますので、是非最後までご覧下さいね。それではスタート!
このページの目次
そもそもお盆とは何なの? その風習(迎え火・送り火・お供え)について
さて、それではまず始めに、そもそもお盆とは一体どのような行事なのかについて、詳しく調べた結果を今からお伝えさせて頂きますね。
という訳で、早速その調べた結果について見て行きたいと思いますが、まずこのお盆というのは、大まかに言うと「ご先祖様の霊を迎えて供養する行事」の事を指して言います。この辺は今更感ありますが、一応念の為お伝えさせて頂きます。
ちなみに、8月15日(旧暦の7月15日)前後に、ご先祖様の霊が地上に戻って来ると考えられていますが、いずれにしても8月13日~17日までの期間を「お盆期間」と定めて、皆さん供養されていますね。
ただ、この「お盆期間」と言うのは、地域によって違いがあるようで、特に都市部などでは、新暦になっても7月のままで行っている所が多いようです。実際に、筆者の住んでいる東京では、特に昔から住んでいるような方達の場合は、7月にお盆を迎えるという家庭が多いような気がします。
逆に、地方の場合は、上述した通り8月13日~17日という日程の所が多いですが、これは農業や漁業などの繁忙期が関わっていて、それを避ける為に月遅れの日付に合わせて、執り行なっていると言われていますね。この辺は豆知識という事で。
話を戻しまして、ここからは全国的に多い8月に当てはめてお伝えさせて頂きますが、まず盆入りにあたる8月13日に、ご先祖様の霊を迎い入れる為に「迎え火」を行い、その後盆明けの16日に「送り火」をするのが一般的な風習のようです。
では、何故このような「迎え火」や「送り火」をするのかと言いますと、まず前者の迎え火に関しては、「ご先祖様が迷わずにこの火を目印に帰って来られるように」という意味合いがあるようですね。
その為、家の玄関先に素焼きのお皿などを置いて、その上に「井」の字に組んだ麻の幹(オガラ)を置いて、燃やすとの事です。
※以下Twitterより参考画像入りツイートを引用
お盆とは、新暦7月15日 東京・横浜・静岡旧市街地、函館、金沢旧市街地などは、13日夕刻の野火を迎え火と呼び、お供え物をしたり、 お墓の掃除をする。新暦8月15日は月遅れの盆または、旧盆とも言うが、ほぼ全国的でこちらの方が知られている pic.twitter.com/yg2vllKkZd
— 藤田桂輔 (@KeisukeFujitajp) July 13, 2015
そして、「送り火」の方は「ご先祖様が極楽浄土へ無事に帰れるように」という事で、同じくオガラを燃やして、道中(通り道)を明るく照らす為に利用されているとの事ですね。
ちなみに、現代では特にマンションにお住いの方だと玄関先で火を使う事は難しいので、「迎え火」や「送り火」の代わりに、白提灯を使うご家庭が増えているようです。この辺は、”あっそう言えば家もそうだ”という方が多いのではないでしょうか?
しかも、提灯の中もロウソクではなくて、LEDの電池灯を使って、火の危険が無いようにしているようですね。なるほど~っという感じです。
※白提灯【盆提灯 盆ちょうちん お盆 提灯 LED付き】
話を戻しまして、また、盆入りの13日には、「精霊棚(しょうりょうたな)」という物を作り、独自の飾り付けを行います。以下のような感じの物ですね。
※以下Twitterより参考画像入りツイートを引用
精霊棚とお供物回収ボックス設置完了。いろいろあった今年のお盆もいよいよクライマックス。 pic.twitter.com/9EnivEo2Pe
— Gaku Nakagawa (@co_kobo) August 15, 2017
この時、仏壇にある位牌を精霊棚に移すのですが、その間仏壇の扉を閉めておくのが一般的なようです。
ちなみに、この精霊棚には、「胡瓜で作った馬」や「茄子で作った牛」も一緒に飾る事になりますが、これはご先祖様に対して、”馬に乗って早く来て下さい”という思いだったり、”牛に乗ってゆっくりお帰り下さい”という思いが込められているようですね。なるほどなるほど。
※以下Twitterより参考画像入りツイートを引用
早朝お墓参りを済ませ精霊棚も設置し
お馬さん🐴と牛さん🐮も作りました。
あとは夕方の迎え火。形の悪い馬だけど、
脚はめっちゃ速いよ。
お母さんの帰り待ってるからね。
ダッシュ!ダッシュ! pic.twitter.com/4PPUVex5XM— じゅん…♚ (@jymky_1O31) 2015年8月13日
という訳で、以上がお盆とは何ぞや?という事の答えや、一般的な風習についてでしたが、次項では各宗派によってどのように違いがあるかについて、詳しく見て行きましょう^^
宗派(浄土真宗・真言宗・曹洞宗)によってお盆の過ごし方の違いはある?
さて、ここからは、各宗派(浄土真宗や真言宗・曹洞宗)によって、お盆期間の過ごし方にどのような違いがあるのかについて、詳しく調べた結果を今から見て行きたいと思います。
という訳で、早速その調べた結果について見ていきたいと思いますが、まず「浄土真宗」では、先述したような迎え火や送り火や精霊棚の飾り付けなどはしないそうです。その理由としては、”ご先祖様の霊が1年に1回だけ浄土から戻って来るという考えでは無い為”と言われていますね。
また、どちらかと言うと、浄土真宗では霊という概念は無く、”仏様は常に人々の心に寄り添っている”という考えのようで、そんな事もありお盆に特別な事はしないようです。(お墓参りだけを行うご家庭が多いそうですね。)
なので、他の宗派の方からすると、この浄土真宗はお盆の期間は気楽でいいなと思われがちですが、でも上述したように常に心に寄り添っている訳ですから、ある意味毎日がお盆みたいな感覚で、それはそれで大変な所もあるかと思います。(まぁ勝手な解釈ですが^^;)
次に「真言宗」ですが、こちらでは精霊棚の上に、位牌や香炉・ロウソクといった基本的な物を置く他に、蓮の葉を敷いた器を2つほど用意するそうです。
まず一つ目の器は、「水の子」と言いまして、細かく刻んだ茄子や胡瓜に、洗ったお米を混ぜて器に入れるようですよ。
※以下Twitterより参考画像入りツイートを引用
お供えてんこ盛り作っちゃった(笑)これはお腹いっぱいになるね(笑)#水の子#お施餓鬼#お盆#餓鬼供養#精霊棚 pic.twitter.com/6qErvaP2Iq
— タロット使いメイリン (@meirin0415) July 13, 2018
もう1つは、「閼伽水(あかすい)」という物で、器の中に綺麗な水を入れて、そこに禊萩(みそはぎ)の花束を添えるようですね。
※以下Twitterより参考画像入りツイートを引用
https://twitter.com/ArcanaKyrie/status/896957819651358720
また、真言宗の特徴的な物として、「ほおずきの結界」が挙げられますが、これは精霊棚の四隅に青竹を立てて飾縄を結び、そこにほおずきを逆さに吊るすようです。これは提灯としての役割があるそうですよ。
ただ、最近ではスペースの関係上、ここまで飾る家庭は少なくなってきているようで、精霊棚を作らずに、仏壇にお供え物や供花を置くというケースもあるみたいです。
最後に、「曹洞宗」ですが、こちらは迎え火も送り火も行っていて、尚且つ精霊棚には茄子や胡瓜で作った馬や牛を飾ったり、前述した水の子やほおずきなども一緒に供えられるようですね。
また、お団子の他に素麺(そうめん)といった物も供えるようですが、これらは毎日新しく作り直すことになります。これだけ見ると、曹洞宗のお盆は中々忙しくて大変そうですね。
そして、曹洞宗のお寺では、お盆に「棚経(たなぎょう)」といって、各檀家さんの家を一軒ずつ回り、お経を読むという行事があるそうです。ただ、場所によってはかなりの数の檀家さんを抱えていて、とても8月だけでは回り切れない為、その場合は7月の中旬から約1か月かけて行う事が多いようですね。
という訳で、以上が各宗派によるお盆の違いとなりますが、このように浄土真宗・真言宗・曹洞宗共に、やり方や過ごし方はそれぞれ違うという事が分かりましたね。
浄土真宗はそもそもの考え方が違う為、特別な事はしないみたいですが、真言宗と曹洞宗は基本的に迎え火や送り火を行ったり、精霊棚を作ってお供えをする等、お盆期間の過ごし方に差があるという事で、個人的にとても勉強になりました。
お盆とは何かや各宗派による過ごし方の違いについての記事-終わりに-
さて今回は、そもそもお盆とはどのような行事なのかを始めとして、その他にも、浄土真宗・真言宗・曹洞宗といった、各宗派によるお盆期間の過ごし方の違いなどについて、詳しく調べて書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?
このように、お盆というのは、基本的にご先祖様の霊を無事迎い入れて、その後に送り出すといった大切な行事でもあるので、今まで興味の無かった方などは、特に興味を持つ良いキッカケになったのではないかなと思います。
また、それぞれのご家庭によって過ごし方にも差があると思いますので、今までご実家がどの宗派なのか知らなかった方などは、是非一度ご家族に聞いてみて、その宗派に合ったお盆の方法でご先祖様を偲んでみて下さいね^^
いずれにしても、やはりこの時期は、お休みを取ってでも実家に帰省したい所ですね。その際には、今回ご紹介した通り、色々と用意しなければいけない物もあるので、ぜひ率先してご家族のお手伝いをしてみて下さい!
という訳で、今回は少々長くなってしまいましたが、以上これにて記事を終了させて頂きます。最後までご覧頂きありがとうございました!
※ラストに、精霊棚の飾り方について解説している動画を発見しましたので、こちらをご紹介させて頂いて、今回の記事の締めとさせて頂きます。
この動画を見ると、位牌や香炉等の置き場所が一目で分かりますし、大体の精霊棚のイメージが理解出来ると思いますので、是非参考がてらご覧下さいね! ではまた会いましょう^^ (YouTube/(株)日本の心より)