ふぐ料理でてっさ・てっちりとは? 呼び名の由来や食べ方は?


 

 こんにちは、トレンドボーイです。さて、筆者は冬になるとふぐ料理が脚光を浴びるように思えるのですが、皆さんはどう思われますか?

 

 そこで、まずはふぐの旬について調べてみると、どうやら「秋の彼岸から春の彼岸まで」と俗に言われているようですね。(一番は冬のようです。)

 

 これには諸々の説があるようですが、ふぐは料理として鍋が多いという事や、産卵の為に日本沿岸に近づくのが冬の時期だとかなど、色々とあるようです。

 

 けれども、江戸時代には夏野菜を使った「ふく汁(ふぐ汁)」という料理があったり、とらふぐの産卵期は春から初夏にかけてだったりと、必ずしも冬にならないと食べられないという訳でないようです。

 

 ですが、とにもかくにも、ふぐが沢山出回っているこの時期に食べない手はありませんよね。

 

 ちなみに、もう一つふぐ関連で、「てっさ」や「てっちり」と言う言葉をよく聞きますが、あれは一体何故そういう風に呼ばれているのかご存じでしょうか? 筆者は知らなかったので、ずっと疑問に感じていました。

 

 なので、”この際その由来を知った上で、ふぐをおいしく食べたいな!”と思い、その辺りについて調べみることにしました!

 

 と言う訳で、今回は、高級料理であるふぐを心置きなく堪能するために、この「てっさてっちり」と呼ばれる所以や由来についてを始めとして、そのほかにも、ふぐの刺し身の美味しい食べ方などについて、詳しく調べて見ることにしました。それではどうぞ!

 

このページの目次

そもそも「てっさ・てっちり」とは? 何故そう呼ばれる?




 

 さて、まずはてっさ・てっちりとは何ぞや?という部分や、そう呼ばれる所以についてですが、まず最初に、てっさについては、ふぐの刺身(薄造り)のことです。

 

 では、なぜてっさと呼ばれるのでしょうか? それは、どうやらふぐの毒と関係しているようです。

 

 これはどういう事かと申しますと、ふぐが猛毒を持っていることは、皆さん既にご存知だと思いますが、その為に昔から多くの人がその毒の犠牲になりました。

 

 そこで、その毒に当たってしまい命を落としてしまう所から、ふぐの事を「てっぽう」と言うようになったようです。なので、その刺身という事で、「てっさ」と呼ばれるようになったとのことですね。

 

 次に、てっちりについてですが、これは鍋のことです。これを聞いて、”ん? 何で?”と思う方もいますよね? 「てっ」については、上述した「てっぽう」から来てるのかな?という感じはしますが、「ちり」についてはいささか疑問です。

 

 実は、その理由は、その昔、刺身を生で食べられなかった外国人が、湯を通して食べた時に、ふぐの身がチリチリと縮んでいく様に見えたことから、そう呼ばれるようになったということのようですね。う~む、なるほど。

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てっさ・てっちりの由来は? どこでよく使われる?

 

 さて、前項で、てっさ・てっちりと呼ばれる所以について分かったところで、次はその由来について見て行きましょう。ちなみに、これらの呼び名は、主に関西地方で使われているようです。

 

 その昔、豊臣秀吉が朝鮮出兵の時、全国から下関に来た兵が、ふぐの猛毒を知らずに食べてしまい、命を落とす者が続出しました。そこで、秀吉は食用を禁じたのです。その禁止令は江戸時代の武士にも引き継がれ、ふぐを食べることは半ばご法度でした。

 

 けれど、「河豚(ふぐ)は食いたし命は惜しし」と言うことわざもあるように、その美味しさから、庶民の中では食べる人が後を絶ちませんでした。けれど、おおっぴらには言えなかった為、ふぐが「てっぽう」と言う隠語で使われるようになったのです。

 

 そんな訳で、元々は江戸の庶民の間で使われていた言葉だったそうですよ。それが、時代を経るごとに、いつの間にか関西地方で浸透していったようですね。洒落好きな関西人の気質にピッタリ合ったんでしょうか? ^^

 

 このように、関西地方ではふぐ料理をてっさ・てっちりと言って人気な訳ですが、それを裏付けるように、全国のふぐ消費量の中でも、何と大阪が6割も占めているんだそうです。さすが、食い倒れの街ですね!

 

ふぐの刺身(てっさ)の美味しい食べ方をご紹介!

 

 それでは、お待たせしました! 旬な高級料理、てっさの美味しい食べ方の紹介に移ります。

 

 まず、ふぐの刺身と言えば、並べてある皿の模様が見えるくらいに、薄~く切ってありますよね。皆がイメージするこれです↓




 

 その訳を、ごくごく庶民の筆者は、今まで”値段が高いから薄くしているのかな?”と思っていましたが、けれど、そこにはちゃんとした理由があったんです!

 

 それは何かと申しますと、繊維が他の魚と比べるととても強く歯ごたえがある為、身を厚く切ってしまうと噛むのが大変なんだからだとか!

 

 という訳で、このようにてっさが芸術的な領域にまで薄く切られるようになったということです。(高級料理なだけあって、「目で味わうのも料理のうち」と言う言葉がぴったりはまりそうですね。^^)

 

 話を戻しまして、次にこのてっさを美味しく頂く為に、参考になる動画を発見しましたので、こちらをご紹介させて頂きますね♪ それではどうぞ! (Youtube/吉岡達矢より)

 

 いかがでしたか? お酒と一緒に食べるふぐは、これまた格別でしょうね! では、以下に食べ方のポイントを箇条書きしいておきますので、参考程度にご覧ください。

 

 

 以上となります。白髪ねぎがポイントのようですね。

 

てっさ・てっちりの由来や食べ方についての記事-終わりに-

 

 さて今回は、今旬なふぐ料理「てっさ・てっちり」について、そう呼ばる様になった所以や由来についてを始めとして、そのほかにも、その食べ方などについて調べて書かせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?

 

 ちなみに、ふぐと言えば山口県の下関が有名ですが、実はふぐの産地と言う訳ではないんですよ。ではなぜ有名なのかと言いますと、その理由は、明治時代になって、伊藤博文が下関の料亭「春帆楼」を訪れたことに由来しています。

 

 その日、天候が悪くて良い魚が手に入らなかったということで、女将が苦肉の策として、禁止されていたふぐ料理を作らせて伊藤博文に差し出しました。

 

 すると、彼はその美味しさに感動して、ふぐ食を解禁したのだそうです。ですが、当時ふぐの解禁は下関のみに限られていた為、ふぐ料理店(料理人)が一斉に集まってきて、下関で盛んになったという訳です。

 

 そんなこんなで、ふぐ料理と一口にいっても、そこには紆余曲折があったんですね。今の時代、安心してふぐ料理を食べられる私たちは幸せ者です♪ (同時に、命がけでふぐを食べ続けてきた日本人のご先祖様にも感謝です。)

 

 それでは、最後に、てっさ造りの職人技の動画を発見しましたので、こちらをご紹介して、本日の締めとさせて頂きます。ではまたお会いしましょう♪ (Youtube/酒井商店公式動画より)

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