雹が降る雲や地震? どうして出来るの? 雹が降りやすい季節は?
こんにちはゴシップBOYです。最近、雹(ひょう)が降ったというニュースがたまにありますし、気象庁の情報でも雷や突風とともに、雹についても注意するよう呼びかけが頻繁に行われています。
ですが、感覚的に「この時期に雹?」と、ちょっとピンと来ない人もいるかと思いますので、今回はその辺について詳しく書いていきたいと思います。
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そもそも雹とはどんなもの? 原因は? 霰との違いは?
さて、雹は空から降ってくるもので、氷の塊だということは誰でも知っていることと思います。しかし、どういうメカニズムで雹が出来るかというと、ちょっと説明に苦しむこともあるかと思いますので、ここで一旦おさらいしてみましょう。
まず、地表が温められると、水分を含んだ空気がだんだんと上に昇っていき、いわゆる上昇気流となります。そのとき上空の気温が低いと水分は細かい氷の粒になり、重たくなりますので、少し下に降りて来ます。
そして、下にくると上昇気流の勢いが強いため、氷の粒は再び上昇します。この過程で周りの水分をくっつけて、徐々に大きくなって行きます。このような上下運動を繰り返しながら発達し、氷が重たくなりすぎると、空中に留まれずに地上に落下するわけです。
ちなみに、霰(あられ)もまったく同じメカニズムで発生します。雹と霰の違いは要するに大きさの違いで、直径5mm以上を雹といい、5mm未満を霰といいます。
雹の降りやすい季節は? 異常気象との関係!?
さて、最近のニュースで春なのに関東地方などで雹が降ったなどと聞くことが多いですが、どう考えればいいでしょうか? 自分もそうですが、雹は寒い時期に降りやすく、春になってもまだ降るのは異常気象のせいではないかと思う人もいるかもしれませんね。
しかしそうではなかったのです。「春なのにまだ雹が降るのか」と考えるは間違いで、「春が来たから雹が降るんだな」というのが、理屈に合っているようです。
それと、先ほどお伝えしたように、雹は上昇気流によって生まれますが、その代表は積乱雲です。そして、地表が温まらない冬場には積乱雲はあまり発生しませんので、雹もほとんど降りません。
夏は積乱雲つまり入道雲がしょっちゅう発生しますが、気温が高いため、氷の粒が大きくなりにくく、ほとんどは雨になってしまいます。(ただし、たまには夏でも雹や霰となって降ることもあります。)
従って、雹が降りやすいのは、地表が温まり、上空が冷えている春と秋となります。ちなみに、過去に関東地方で雹が降った統計を見ると、月別には5月~9月が多く、一番多いのは6月となっています。
【ソース】防災科学研究所
また、実例としても、2014年の6月~7月には東京都三鷹市や、千葉県、茨城県で多量の雹が降り、農作物の被害が報告されています。
近年、春に雹が多いということは、それだけ地表が温かく、上空が冷えていることで、この時期の寒暖差が大きいことは、多少異常気象の傾向があるのかもしれません。
それと、2015年のニュースでも、3月10日に西日本では大雪が降り、関東地方でも雹や霰が観測されています。4月になってからも、連日のように気象庁から情報が出され、雹も含めて天気の急変に注意するようにいわれています。
しかし、5~9月以外の、例えば3月などに雹が降った実績は過去にも時々ありますので、すべて異常気象のせいとも言えないようです。
雹の過去最大の大きさは? 埼玉が世界最大?
さて、霰(あられ)くらいの小さな粒が少しくらい降る程度では、あまり心配は要らないかもしれませんが、大きな雹が降るとそうは行きません。先ほどお伝えしたように、農作物が被害を受けたり、人が怪我をすることなどもありますから注意が必要です。
ちなみに、雹の過去最大の大きさなどについても調べてみましたが、なんと世界最大の大きさは、1917年6月に埼玉県に降った直径29.6cmのもののようですね。
これってカボチャくらいの大きさですよね…。くらったらひとたまりもありません。^^; (ちなみに アメリカでは、2003年6月に17.8cmの大きさの物が記録されています。)
雹の記事-おわりに
さて今回は雹についてのあれこれをご紹介しましたが、ご理解いただけましたでしょうか? ちなみに、今後もテレビなどで雹が降るかもしれないという情報が流されるかもしれませんので、常にアンテナを張るようにして置くことをオススメします。(くらったら痛いので^^;)
最後に、こちらは海外の動画ですが、雹がいかに侮れないかを明確に示している映像となっていますので、是非見てみて下さい。(Youtube)