灌仏会とは何? 別称はなんて言う? 戴き餅を供える!?
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こんにちは、トレンドガールです。さて、この記事を読まれている皆さんは、灌仏会(かんぶつえ)というものをご存知でしょうか? この灌仏会は別名「花祭り」とも言われているそうですね。
ちなみに、現在日本には7万7,000もの寺院あると言われているそうですが、その寺院で行うブッダ、開祖、諸仏にちなんだ3大行事を、三仏会(さんぶつえ)と言うそうです。(この三仏会の中に灌仏会が入っています。)
具体的には、1つ目が2月15日の涅槃会(ねはんえ〕、2つ目は4月8日または5月8日に行われる灌仏会(かんぶつえ)、3つ目は12月8日に行われる成堂会(じょうどうえ)と言われます。
ちなみに、灌仏会以外の涅槃会や成堂会ですが、簡単に言うと、まず涅槃会がブッダの亡くなった日に涅槃図の軸をかけて、ブッダの徳を讃えるそうです。そして成堂会が、ブッダが35歳で悟りを開いたことを祝う行事になります。断食をしたり座禅を組んだりするそうですね。
ではもう一つの灌仏会はどのような行事なのでしょうか? という訳で今回は、本題でもあるこの灌仏会について、一体どのような行事なのかを始めとして、その他にも、「戴き餅」という気になるキーワードについて、調べてまとめてみることにしました。
このページの目次
灌仏会を行う仏教とはそもそもどのような宗教?
さて、灌仏会とはなんぞや?という話の前に、まずは「そもそも仏教とはどのような宗教なのか?」について見ていきましょう。この仏教といえば我々日本人にはとても身近な宗教ですが、”どんな宗教?”と聞かれても、中々すぐに答えられる人はいないのではないでしょうか?
という訳で、まずはその辺について詳しく調べて見たところ、まずこの仏教は、紀元前5世紀頃にインド東北部に生まれたブッダ(釈迦)によって開かれた宗教とのことです。一見中国が発祥のように思われる方も中にはいらっしゃるかと思いますが、このようにインドだったんですね~。
話を戻しまして、このブッダはシャカ族の国の王子として、ルンビニーという所で生まれました。本名は「ゴーダマ・シッダールタ」と言うそうです。なので、現在呼ばれている「ブッダ」という名前は、35歳で悟りを開いたときにつけた名前のようですね。
ちなみに、このブッダですが、人々の苦しみをどう乗り越えたらいいかということに悩みに悩み、いろいろな修行を経ながら考えた結果、答え(悟りを開くといいます)を出したのが、35歳といわれています。
そして、世の中の苦しんでいる人々を救おうと、その悟りの教えをその後の45年間に渡り人々に説いたのが、この仏教の始まりと言われているそうです。(この後、ブッダの弟子がインド国内へその教えを広めていきました。)
そして、その教えはインドから南アジアへ渡り、次に東南アジアの国々からインド北方のチベット東アジアの中国、朝鮮半島を渡って日本に広まったとされています。
ちなみに、仏教と言えば仏像ですが、この仏像には結構”~如来”と付きますよね。この如来とは、”真理の世界から人々を救いに来た人”という意味になるようです。
【以下参考文献】
※国際理解を深める世界の宗教 1
灌仏会とは何? 別称はなんて言う? 戴き餅を供える?
さて、仏教について理解を深めたところで、いよいよ今回の本題である「灌仏会」についてですが、この灌仏会は、4月8日または5月8日に各寺院でお祝いする、仏教行事のことを指してそう呼んでいるそうです。
それと、この灌仏会は別名「花祭り」だと冒頭でお伝えしましたが、その他にも降誕会、仏生会、竜華会などといった呼び方があるようです。日本最古の仏教行事として、推古天皇の時代、606年に開かれたと『日本書紀』に記載されているそうですね。
ちなみに、この灌仏会では、小さなお堂の中に片手を天に向けたブッダの像を安置します。そして、その周りをお花で飾り、参拝者はその像に甘茶を掛けるという風習があります。また、場所によっては”戴き餅”と言って、「しん粉餅」を平らにして、窪みをつけたところにあんこを載せた物を備える所もあるようです。
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話を戻しまして、この灌仏会を「花祭り」と言うようになったのは、明治34年からという説があります。それと、この花祭りですが、戦前は子供中心のお祭りだったようです。
仏教発祥の地であるインドでは灌仏会はあるの?
さて、前項では灌仏会について解説しましたが、では仏教の発祥の地でもあるインドでは、この灌仏会という行事は執り行われているのでしょうか? また、やっているとしたら、どのような内容なのでしょうか?
その辺が気になったので詳しく調べて見たところ、どうやら本国インドでは、「ウェーサーカ祭」と呼ばれる祭りがあり、日本の三仏会(降誕会・成道会・涅槃会)を一度に行うようですね。
ちなみに、このウェーサーカ祭ですが、インドだけでなく、世界各地の仏教徒達がお祝いをする日となっているそうです。ですが、日本では上記のように、ウェーサーカ祭ではなく、灌仏会として独自のやり方で行われているのですね。
話を戻しまして、このウェーサーカ祭では、一体どのような事をやるのか?という部分についても気になったので、その辺についても調べてみる事にしました。で、その調べた結果ですが、大筋としてまずは仏教徒の人達が一同にお寺に集まり、仏旗を掲げてお経をあげるそうです。
そして、ろうそくやお花と共に線香をあげます。ちなみに、このウェーサーカ祭りの間は、肉や魚は食べず、酒屋なども休業になる国もあるとのことですね。
もちろん、その土地土地によってやり方なども多少異なるようですが、共通したものとして、「生命を殺さない。謙虚になり娯楽から離れる。必要最小限の食事をする。悪い言葉を使わない。」といったものが挙げられるそうです。
またこの日に、障害者の人やご年配の方に対しても、寄付やボランティア活動を行ったりするところもあるそうですね。
【ソース】ウェーサーカ祭/celebration of wesak
灌仏会の別称や戴き餅についての記事~終わりに~
さて、日本では灌仏会という行事はあまり各家庭では行わらないのに対して、クリスマスなどは盛大に行われることが多いですよね。そして、その内容は、恋人とレストランで食事をしたり、プレゼント交換をしたり、家族皆で集まって豪華な食事囲み、ワイワイ楽しむという内容です。
ですが、作者がニューヨークに住んでいた時のクリスマスイベントは、ちょっと日本のものとは違った印象を受けました。具体的には、どちらかというと派手ではなく、家族みんなで集まることには集まるのですが、静かに食事をするのです。
ちなみに、もちろんその日はみんな仕事も休みですが、あまり外に遊びに行くという事はせずに家で過ごします。そして、その中の1つのイベントとして、子供にプレゼントをあげるのです。
また、このクリスマスのプレゼントは自分の子供だけではなく、すべての子供に行き渡るようにということで、大学や教会などが要らなくなった各家庭のおもちゃを寄付して欲しいと呼びかけていました。
筆者も手持ちのぬいぐるみなどを出したのですが、そんなに汚れていた訳では無いものの、既に大分使い古した物だったので、「こんなものでも本当に良いの? 」と、そのぬいぐるみを渡すときに念を押しました。
その時に言われたのが、「こんなに沢山のおもちゃを寄付してもらっても、まだおもちゃを貰えない子供が沢山いる」という事と、更に「このぬいぐるみを貰った子供はラッキーでさぞかし喜ぶだろう」と。
話がかなり逸れたので戻しますが、今回、この灌仏会を調べているうちに、ウェーサーカ祭と呼ばれる祭りがあることを知り、そしてその祭りの中で、全ての人が幸せになれるようにという願いを込めたボランティアや寄付が存在することを知りました。
この事から、キリスト教の誕生のイベントも、仏教の誕生のイベントも、その根源には”人びとが苦しみから逃れ幸せに暮らせるように”という願いが込められているんだな~と感じました。
それと、日本における灌仏会も、他の国とのやり方は違うものの、基本的な意味は同じだという事が分かりました。なのでこの灌仏会、ただの儀式になることなく、本来の意味に基づいた行事として、今後も続いて行けば良いかなと個人的には思います。
※最後に実際の灌仏会の様子を収めた動画を発見したので、そちらをご紹介して今回の記事を締めたいと思います。こちらは浅草寺幼稚園の園児達が、仲見世通りを歩いた後に、最後浅草寺の本堂で、お釈迦様に甘茶をかけて皆で誕生日を祝っています。^^ (Youtube/TOKYO MX公式チャンネルより)
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